見学会で巡る古民家の魅力 – 古き良き日本の住まいの再生
- 2025/03/03
先日の土曜日、千葉県建築士会主催の建物見学会に参加する機会がありました。千葉県に住んで10年ほどになりますが、実はこれまで、あまり県内の建物を見る機会がありませんでした。今回は習志野市を訪れ様々な古民家を巡り、建築の魅力を再発見できた充実した一日となりました。
新旧が調和した古民家リノベーション
見学会ではまず、古民家をリノベーションした店舗兼レンタルスタジオ『MICHIYA』さんを訪れました。伝統的な木造建築の風合いを生かしながら、現代的な要素を取り入れた空間づくりが印象的です。
伝統的な商家の佇まいの中に新しい機能が見事に調和し、居心地の良い空間を生み出しています。この再生された古民家が街に活気をもたらしている様子も興味深かったです。単なる保存ではなく、新たな用途を与えることで建物に命を吹き込み、地域のにぎわいを創出していました。
季節を感じる和の空間
こちらの店舗の裏側は日本家屋になっており、レンタルスタジオとして活用されています。ちょうど雛祭りの時期ということもあり、美しいひな人形が飾られていました。古材の梁と障子越しの柔らかな光が雛人形を引き立て、日本の伝統文化が息づく素敵な空間でした。
中庭が生み出す潤い
店舗の中庭も印象的でした。市街地に点在する緑と土の空間は、訪れる人に安らぎを与えていました。こちらは、千葉市の高田造園さんで大地の再生を行った現場とのことです。
黄色い椅子とテーブルが置かれた小さなスペースですが、花々も咲き、心地よい時間を過ごせる場になっていました。
貴重な文化遺産との出会い
途中菊田神社により、見学会の最終地点は長生郡から習志野市に移築された「大沢家住宅」でした。築350年という千葉県内でも最古級の茅葺平屋寄棟造りの古民家です。
最近茅葺き屋根の葺き替え工事が完了したばかりで、来週から一般公開されるとのことでした。
貴重な文化遺産に触れる体験ができたことに感謝です。
今回の見学会では、古民家が持つ歴史的価値と、それを現代に生かす建築設計事務所の取り組みが印象的でした。千葉県内にもまだまだ知らない魅力的な場所・建物がたくさんありますので、機会を見つけて体験していきたいと思います。
途中立ち寄った菊田神社の狛犬。アイ―ン犬として知る人ぞ知る存在だとか。かわいいですね。