地震に備えるー自宅の揺れやすさや液状化のリスクを確認しておこう
- 2024/01/30
1月1日におこった北陸の地震災害では、改めて自然災害を予測することの難しさを感じました。年々規模が大きくなる自然災害を目の当たりにすると、災害時の備えについて、さらに真剣に考えるときを迎えていると感じます。
身の安全を確保する方法として、自宅やその周りの地盤の強さや災害リスクを知っておくことは重要ですね。特に地盤に関するリスクについて調べる方法をお伝えします。
自宅の揺れやすさや液状化によるリスク
マイホームを建てる土地を購入した方なら、地盤の強さや地下の断層について調べた経験がおありかもしれません。なんとなく気にしながらも、両親の建てた家に住んでいたりすると意外と無頓着だったりするものですが、地震がおきた時に軟弱な地盤と硬い地盤とでは被害に大きく差が出ることが分かっています。
主に山間部の地盤が硬い土地では、地下を伝わってくる地震波の増幅が少なく、地震の揺れも小さいのに対し、平地や盆地の軟弱な地盤では、地震波が表層で増幅して揺れが大きくなる傾向があります。標高が低い低地の「揺れやすい地盤」では足元が不安定であり、地震による破壊力が増幅してしまうのです。
また、埋め立てられたような土地は、地盤の揺れだけでなく液状化のリスクがあります。私の住む千葉県では、7割超が埋立地の浦安市は東日本大震災で住宅の液状化被害が8700棟にも上りました。全国的に見ても、液状化による被害は後を絶たない状況が続いています。
地盤の強さを調べられるWebサイト
家を建てる時のピンポイントの地盤の強さは地盤調査会社にボーリング試験などの地盤調査を依頼して調べますが、地震の被害に影響するような地盤の強さや災害のリスクはインターネット上でも調べることが可能です。
- 全国労働者共済生活協同組合連合会(全労災)の「お住まいの地盤診断サービス」
地震・液状化・浸水の可能性など、地域の災害リスクを確認することが出来ます。
事務所の住所を入力して地耐力を調べてみると、こんな画面が出てきます。
強い地盤、やや強い地盤、ふつうの地盤、弱い地盤というように色分けされています。
事務所の建つ土地(マークのある場所)は「ふつうの地盤」ということがわかります。
防災情報としては、地震時の揺れやすさマップや、液状化マップを見ることが出来ます。
「揺れやすい」地域は赤色なので、低地や埋立地が揺れやすいことがわかります。
液状化のリスクも大体同じような分布となっています。
内陸部でも、池や沼のあるような土地の低い所は液状化リスクが高くなっています。
他にも、過去の航空写真から土地の成り立ちなどを調べることが可能です。
地震の時の揺れ方は、「揺れやすい柔らかい地盤」と、山間部の「硬い地盤」では倍も違うといいます。新築時の耐震等級が同じでも、土地によってはリスクが増大したり、または過剰設計になったりといったことも考えられます。土地の遍歴を知ることも大いにヒントとなりそうです。
以上の情報は災害リスクを知るだけではなく、新築時の土地探しや引っ越し時や物件購入の際にも役に立ちますね。
アトリエ椿では新築住宅の設計・監理、古民家の改修の他にご自宅の耐震化、バリアフリー化のご相談も常時受け付けております。
地震対策の耐震補強については各自治体でも対策強化に乗り出しています。助成金なども取り入れながら、改修の設計なでも行っております。
どうぞお気軽にご相談ください。