コロナの夏を乗り切るために【寝室の環境】を整える!
- 2021/07/28
7月も今週で終わりですが、私の住む千葉県でも暑い日々が続いています。
いつ終わるともわからないコロナ禍も相まって、疲れが抜けにくかったり、食欲が落ちたり・・
軽い夏バテの症状を感じているこの頃です。
夏の元気をキープするために【質の良い睡眠】を意識する人も多いかと思います。
睡眠は免疫にも大きく関わってくるので、特に今年はウィスルの感染を阻止するためにも、睡眠不足は避けたいところですね。
睡眠の質を上げるためには、寝る前のストレッチなども有効ですが、ここでは建築士の視点から【寝室の睡眠環境】についてご紹介したいと思います。
寝室環境を整える
眠るときの温度、湿度をコントロールする
睡眠のための適温は22℃前後、湿度は40~70%くらいに保つのが推奨されています。
エアコンの設定温度が22℃だとほとんどの人がブルブル震える部屋となってしまうと思いますが、データ的には、途中で暑くて目覚める室温ではNGとのことです。
22℃というと一般的な推奨室温よりも低いので、そんなに下げると体調をくずさない?と心配する方も多いかも。
こちらは以前、産後に体調を崩した時に通っていた野口整体の先生に聞いた話ですが、温度を上げると湿度も上がるので、湿った空気を取り込んで体内が ”蒸れる” 状態になってしまい、結局それで体調を崩している人が多いそうです。そちらの治療院は夏場の温度は22℃に設定されていて、最初は随分寒く感じました。笑
エコの視点から見ると22℃は極端に感じますが、身体を休めるためには、入眠時にはエアコンの設定温度を若干低めの24℃~26℃くらいに整えていくのが良いのです。
特に眠りについてからの3時間は「ノンレム睡眠」という深い眠りに入る時間帯で、この間に脳細胞や身体が回復します。エアコンのタイマー機能などを上手に使って、3時間を過ぎたら自然にOFFになるようにしておくと冷え過ぎを防げます。壁や天井の温度が下がっていれば、急激に温度が上がることはありません。
夏場はエアコンで室温を下げれば湿度は自然と下がってくきます。そのため、部屋の湿度のコントロールは難しくないのですが、この時にプラスして寝室の内装に水分処理能力のある自然素材を使っていくと、さらに室内の湿気を穏やかに吸収してくれます。そうすると部屋全体がさらっとして、快適性の質がもう一段上がります。
部屋の湿度が低いと、温度は高めでも快適性を保つことが出来ます。
なので、高齢者や赤ちゃん、ペットなどがいる場合、また冷え性の女性などあまり室温を下げたくない場合にも、湿気をコントロールする内装材に変えることで快適な室内環境が作れます。
さらっと快適な部屋の作り方
湿度をコントロールする内装材としては、珪藻土や漆喰といった塗り壁、無垢の木材などがお勧めです。同じような機能をうたった機能性壁紙もありますが、薄い素材だと効果に限界があります。
ポイントは、最低でも塗り厚が2.5㎜以上の塗り壁を使うことです。
これらはリフォームでもよく使う材料ですので、寝室やリビングだけのプチ・リフォームでお試しになるのはいかがでしょうか。
また、壁や窓の断熱性が低い家だと、夏場、冬場を問わず結露によりカビが発生してしまい、かえってお体を壊してしまう結果になりかねません。リフォームで窓を二重にするだけでもかなりの差が出てきますが、同時に内装材も前述の湿気をコントロールする素材に変えるとさらに有効です。
冬の寒さ対策で断熱リフォームを希望される方が大多数ですが、夏の快適性のためにも、窓リフォームや内装リフォームは効果的です。
光や音を無くす
実は、完全に光や音が無いのが理想の睡眠環境です。
窓から外灯の光がはいったり、騒音が気になるような部屋では深いノンレム睡眠に入る時間が短くなってしまいます。そうすると、睡眠中の疲労回復ホルモンの分泌も悪くなり、結果として起きた時に爽快感がない、睡眠時間がとれているのになんだかだるい、といったことも。
・音の対策
寝室の灯りは天井についた照明器具、もしくは壁付けのブラケットというのが一般的かと思います。
照明にもともとリモコンがついている場合は、真っ暗にすることもたやすいのですが、壁付けのスイッチしかない場合でも、クリップ型やスタンド型のLED照明で使いやすく、値段も手ごろなものがたくさん出ていますのでチェックしてみてください。
我が家の場合、寝室の明かりはアマゾンで買ったリモコン付きのベッドライトを使っています。
光の色も変えられてとても便利です。
新築であれば、穏やかな就寝環境のためには照明器具が目に入らない間接照明が理想的です。
音声で明るさや色を操作できるスマートライティングも今後は標準になっていくと思います。
・光の対策
外部の音に関してはやはり二重窓へのリフォームが有効ですが、すぐに替えられない時や賃貸の場合には防音室用の部材を使うという方法もあります。
電磁波を遮断する
音や光に加えて電磁波の影響も甚大です。
目には見えない【電磁波】は、脳に悪影響を与えることが心配されています。
知っていながらも、ついつい寝る前にメールチェックをしたり、目覚まし時計変わりにしたりと枕元に携帯を置くのが習慣化している場合もあるのではないでしょうか。
大切な脳を守るためにも、携帯をベッドの上に置くのはやめた方が良さそうです。
さらに、深い睡眠を取りたいのであれば、就寝中は電源をオフに。
電磁波の影響は個人差が大きいのですが、人によっては頭痛や倦怠感を訴える人も。
さらには【電磁波過敏症】といって、アレルギーのような症状を引き起こして日常生活に支障をきたすほどの不調に苛まれる場合もあります。
住宅の電磁波対策については株式会社レジナという会社などで特別な電線や電磁波をアールできるグッズなど取り扱っています。
私もレジナの勉強会に参加しており、電磁波測定士二級の資格も持っています。
新築はもちろん、リフォームでも電磁波対策のアドバイスも行っています。
どうぞお気軽にご相談ください。