自然の風景の癒しの効果 バウビオロギーの視点から
- 2021/07/20
梅雨が明けて夏らしい毎日が続いています。
小学生も明日から夏休み。事務所は小学校のすぐ近くにあるので毎朝通学する子ども達で賑やかなのですが、しばらくは寂しくなります。
先週の週末は、一足早く千葉県の南端の南房総、館山の海に行ってきました。
同じ千葉県でも私の住む柏市からは3,4時間かかりますが、半島の先なので海の水がとても綺麗です。
ここまで来れば人もまばら・・とまでは行きませんが、ハイシーズンでもそんなに密にはならないのも良いところです。
休みの日にスポーツやレジャーで自然の中で過ごす方も多いと思いますが、特別な目的が無くても、ちょっとした息抜きに”自然に触れる”ことは心を回復させる効果があります。
私が学んでいるドイツの『バウビオロギー』(健康や環境に配慮した建築について考える学問 和訳は建築生物学)では、オープンスペースの心理的意味の解説があります。
バウビオロギーのテキストで紹介している、風景が人の心に及ぼす影響について解説します。
風景が心に及ぼす影響
色の影響
自然界に多くみられる色は青と緑です。これらの色は心を落ち着かせる作用を持ちます。
形の影響
高い山や広い平野、あるいは水の流れ、小さな雲、地平線が心を落ち着かせます。
人、特に小さい子どもは自然の形の中にいろいろな物や、想像上の動物を見出します。
動きの影響
風景の中には、ほとんどの場合動きもあります。
波打つ草やさざ波を立てる水面、陰影を伴って流れる雲など。
それらは心を落ち着かせる作用や、刺激を与えることもあります。
音の影響
音は風景のごく自然な一部。鳥のさえずり、木々の梢のざわめき、小川のさらさら流れる音・・
これらすべての作用がつくりだす全体的雰囲気は、私たちの心を深く動かします。
風景は平和で明るく感じられることもあれば、荒々しかったり、穏やかだったりします。その風景が私たちの心と共鳴して癒しの効果を持つと考えられます。
いかがでしょうか。
海や山、森に大きな癒し効果があるのはわかるけど
時間も無く、そんなに気軽に遊びに行けない
といった場合も多いかとおもいます。
そんな時も、お仕事の休み時間にぼーっと雲の流れを眺めてみる
とかでもいいかもしれません。
空の青さと雲の動き、自然の風といった要素で充分に癒されそうです。
住宅設計の中でも、家に居ながらいかに自然を身近に感じられるかというのは大きなテーマです。
庭や周囲の緑を取り込むのもそうですが、他にも土や石、木の板といった自然の素材をなるべくそのまま使うことも意識しています。
木の家設計室アトリエ椿では、自然素材を使った癒し効果の高い住宅を設計しています。
どうぞお気軽にご相談ください。