柏市【土間のある家】基礎断熱、床下地などの工事がすすんでいます
- 2021/01/15
本日は事務所からもほど近い、柏市の現場で打ち合わせでした。
外回りではアルミのサッシの取付などが終わり、リビングの前の掃き出し窓の造作にかかっています。
こちらはこの家の中でも一番大きな開口部。木製の建具が入るところになります。
枠の詳細は私の方で図面を描きますが、現場で実際に加工をする大工さんと最終的な確認をしながら進めます。
木製の建具は、アルミや樹脂のサッシには無い魅力的な開口部を作ります。
窓の性能としても、結露の心配もなく、一番良いものが出来ます。
一番の問題はコストですね。アルミサッシの2倍以上してしまうのが現状です。
既製品の木建を使う場合もありますが、安価にできることが多い製作ものの方を良く使っています。
内部工事の様子です。
床下の電気の配線や水道の配管などが終わり、床を作っていく工程にすすんでいます。
床を張るまえには断熱材の施工をするのですが、こちらの家では、床下断熱ではなく【基礎断熱】にしています。
ブルーの部材が断熱材です。基礎内部を断熱する【基礎断熱】は、基礎の立ち上がりと外部に面する床に、隙間なく敷いていきます。
【基礎断熱】に対して、一階の床板の下で断熱する方法が【床下断熱】です。
【基礎断熱】のメリットとしては、
1、断熱材の気密が取りやすいので、床下断熱よりも熱のロスが少ない(【床下断熱】は木材の間に断熱材を挟む工法なので隙間0が難しい)2、冬場はコンクリートに熱を蓄えられる3、基礎内にある給水、給湯管の温度が外気温まで下がらないので給湯コストが下がるなどがあります。逆にデメリットは、1、基礎まで室内になるので暖房する空間の体積が大きくなり、暖まるまでのコストがかかる2、1年くらいは基礎からの水分で基礎内の湿度が上がる3、慣れていないと施工が大変など。特にどちらが優れているわけでもないというのが一般の見解です。私たちの事務所では基礎断熱の方が多いのですが、その理由はやはり熱のロスが少ないこと。断熱材の隙間がないかどうかは現場監理のチェックポイントの一つです。今回施工をお願いしている工務店は基礎断熱の施工には慣れていましたので、とても丁寧に、隙間の無い施工をしています。1階の床はサクラのフローリングを予定しています。フローリングの下地に、杉板の下地板を張っていきます。床下地は施工が簡単な合板を使う場合が95%以上かと思いますが、ここは基本的に下地にも無垢板を使っています。これは、床下や壁内の合板に含まれる接着剤などの有害物質が室内に入り健康被害をもたらすのを防ぐためです。合板=有害というわけではありませんが、わずかな化学物質でも積み重なった結果がシックハウスやアレルギーの原因になるケースが報告されていますので、家の中でも面積の広い部分である床や壁での使用は極力少なくしています。
無垢板の下地は変なにおいもありません。下地の段階から ’ほっとする’ 空間がつくられているように感じます。板が後で暴れないように、たくさん釘を打ってくれていた大工さん。いつも丁寧に仕事をしてくださる現場の方々には本当に頭が下がります。